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自己破産の実例

ここでは、実際に当事務所で解決した自己破産の事例をご紹介します。

 

【Mさんのケース(自己破産)】

「相談前の状況」

Mさんは、高校を卒業後すぐに結婚及び出産をしましたが、1年後に性格の不一致が原因で離婚しました。
頼ることのできる親族がいなかったため、幼子を育てながら限られた時間の中で働きに出なければならず、結果、満足ゆく収入を得ることができませんでした。
また、養育費を請求しなかったこともあり、生活にゆとりはなく、不足した生活費を消費者金融からの借り入れで賄うようになり、その総額は200万円にのぼりました。

「解決方法」

Mさんの収入では到底返済を継続していくことは不可能でした。
また、相談に来られてすぐに、生活保護費の受給が認められました。
となれば、通常取るべき方針は自己破産で間違いないのですが、Mさんは、自己破産に対して「子供への影響」等様々な誤解や迷いを抱いていたため、当初かなり抵抗を示しました。
しかしながら、それらを一つ一つ丁寧にほどき納得していただき申立てに至りました。

「結果」

Mさんは、借金をするに至った理由もやむにやまれぬものであり、特に問題なく免責決定が下りました。
免責後、お子様とともにお礼に来られた時の晴々とした笑顔が印象に残っています。
なお、Mさんは、自己破産申立費用について、法律扶助(法テラス)による費用立替の制度を利用されましたが、生活保護受給者であったためその返済を免除され、実際の負担はわずかな実費のみでした。

 

 【Sさんのケース(自己破産)】

「相談前の状況」

Sさんは、オートバイ部品製造業を個人で営んでいた元夫が金融機関から借り入れた事業資金2400万円を連帯保証しました。
しかしながら、不景気や若者のオートバイ離れの影響で、仕事の受注量が激減し、経営状態が悪化しました。
元夫の事業の売り上げでは生活もままならず、Sさんがアルバイトをし生活の立て直しを図りましたが、このような状況下で夫婦仲が次第に険悪になり、離婚するに至りました。

「解決方法」

Sさんが、相談に来られたのは、離婚した元夫が既に法律家に頼み近いうちに(無責任にも)自分だけ自己破産の申し立てをすると耳にしたからでした。
Sさんには、上記連帯保証債務の残額がまた1500万円ほどありました。また、これに加えて生活苦が原因で消費者金融等から借り入れた債務も100万ほど残っていました。
主たる債務者である元夫が自己破産により免責されても、併せて連帯保証人であるSさんも責任を免れる訳ではありません。
Sさんの収入では、返済を継続していくことは不可能でした。
したがって、取るべき方針は一つ、Sさんも自己破産申立でした。

「結果」

Sさんは、クレジット会社1社とは比較的長期間取り引きがあり、過払い状態になっていました。そこで、そこから取り戻した過払い金を自己破産申立費用に充てることができました。幼い子を持ち、少しでも出費を抑えたいSさんにとって、身銭を切ることなく手続きを進めることができたことは非常に大きかったようです。

 

【Tさんのケース(自己破産)】

「相談前の状況」

Tさんは、10年前からうつ病を患い、自宅にこもるようになりました。
親族及び勤務先の援助もあり、約2年前から回復を見せ(フルタイムで働くことはできませんが)復職するにまで至りました。
ところが、半年ほど前に交通事故に遭ったことがきっかけで、再びふさぎ込むようになってしまいました。うつ病の再発でした。
アパートの家賃を滞納し立ち退きを迫られたところで、見かねた親族からの相談がきっかけで当事務所に来られました。

「解決方法」

Tさんの債務は、銀行からの借り入れ50万円、クレジットカードの使用が50万円、アパートの滞納家賃40万円の計140万円でしたが、返済を継続していくことは不可能でした。
また、交通事故により軽度の後遺症も負い、復職の目途が立たないため、生活保護申請をしたところ、受給が認められました(受給に伴い、低額な家賃のアパートへ引っ越しました)。
やはり、取るべき方針は、自己破産申立ただ一つでした。

「結果」

当事務所へ来られた当初は、固く押し黙っていたTさんですが、親族の方の協力(同伴)もあり、徐々に心を開いてくれるようになりました。
免責決定を得て、最後に当事務所に挨拶に見えた時、Tさんがはにかみながら仰った「ありがとうございました」のお礼の言葉が忘れられません。
なお、Tさんは、自己破産申立費用について、法律扶助(法テラス)による費用立替の制度を利用されましたが、生活保護受給者であったためその返済を免除され、実際の負担はわずかな実費のみでした。

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